2023年 08月 18日

私の作る建築と素材

唐松

永田大建築設計事務所で外装に多く採用している素材。


弊社のブランドイメージにもなっている素材です。
弊社のロゴは、“唐松”と“永”の組合せで、デザインしています。


なぜ唐松にこだわっているのか?

地産地消である事。

腐朽しにくい事。

廉価に購入できる事。

弊社では、無塗装で外装材として採用する事が多いです。


外壁で無塗装で大丈夫?

と聞かれる事が多いです。


弊社の外装材の考え方と作り方について説明します。外装材 唐松はお化粧です。外壁の防水は、下地段階のタイベックシートと防水テープでしっかり防水します。窓まわりのコーキングで防水性能を確保する作り方は行っていません。コーキングはほぼ打設しません。また、タイベックシートも2層に貼り、より防水性を高めています。

無塗装の唐松は、経年変化でグレーに変色します。場所によっては苔やカビが入る事もあります。木材のソリで歪む事もあります。この事を理解した上で、“(経年変化による)腐食さえも味わい”と考えることができる価値観であれば、採用する事が可能となります。無塗装であるため再塗装メンテナスの必要はありません。唐松が朽ち果てるまで、唐松の張替えの必要はありません。その事から、長期的にみても、サイディングやガルバリウムの外壁のように、15年に一度の塗装や張替えメンテナンスは必要ありません。そのメンテナンス費用には200万円以上かかります。昭和初期、農家の納屋に下見板張りが採用されていました。北海道では、厚さ12mmのエゾマツの下見板張りが多く存在しています。その納屋をイメージしていただくと、無塗装板張りとして維持できている事がイメージできると思います。エゾマツよりも腐朽しにくい唐松で、厚さは20mmを採用しています。私の想定では、30年は朽ち果てる事なく、存在できると確信しています。私の設計キャリアで、唐松無塗装で設計した住宅が厚真町にあります。まもなく16年になりますが、未だに唐松は、元気です。また、弊社は、唐松を多く採用する事から、唐松購入先を製材所から直接購入するルートを確保しています。その事から、下見板貼りであれば、安価なサイディングと変わらない金額で貼る事ができます。板だから高いという事はありません。ノーメンテンで安価に施工できる外装材 唐松を採用する事は必然になると考えます。